森下自然医学とアーユルヴェーダの融合

【共通点】森下式とアーユルヴェーダの食事療法

1. 食べ物は“薬”であるという考え方

  • 森下式:「食物は最も安全で強力な薬」だとして、玄米や野菜などを中心に体質改善。

  • アーユルヴェーダ:「アハーラ(食事)は最大の治療手段」であり、ドーシャ(体質)に合った食で病を防ぐ。

2. 体を冷やさない・温める食事

  • 森下式:陰性食品(冷やすもの、生野菜・果物など)は控え、陽性(温める)食品や調理を重視。

  • アーユルヴェーダ:ヴァータやカパの乱れを抑えるために温かい・油分のある調理法を重視。生野菜は控えめ。

3. 消化力(アグニ)を大切にする

  • 森下式:「食べすぎない」「腹八分」「断食」などで内臓を休め、消化・吸収・排泄力を高める。

  • アーユルヴェーダ:アグニ(消化の火)を強める食べ方が基本。間食を避け、温かく消化しやすい食材を取る。

4. 自然・旬・無添加・加工品NG

  • 両者とも自然な、旬の、地場の、加工していない食材を推奨。

  • 食品添加物や化学調味料は避ける。

5. 精神と食のつながり

  • 森下式:感謝・祈り・心のあり方が血液や病に影響すると強調。

  • アーユルヴェーダ:ラジャス(興奮)・タマス(鈍重)な食べ物ではなく、サットヴァ(清らか)な食事を大切に。


【違いがある点(補足)】

  • 森下式は基本“玄米菜食+少魚”でややマクロビオティック寄りですが、

  • アーユルヴェーダでは体質によってはお肉や乳製品もOK(ただし質と量を重視)。


森下式 × アーユルヴェーダ融合レシピ(共通思想に基づく)

このレシピは、森下先生の「玄米菜食・排毒・体温を上げる」という軸と、アーユルヴェーダの「ドーシャ調整・消化力強化・サットヴァ的食品」を融合したものです。

● 朝食例:葛湯入り玄米粥+梅干し+金時しょうが湯

  • 玄米粥:前の晩に浸水させた玄米をやわらかく煮込み、消化しやすく。

  • 葛粉:消化器系を整え、アグニ(消化の火)を優しく支える。

  • 梅干し:森下式の定番。強アルカリ・排毒作用。

  • 金時しょうが湯:体を温めヴァータ・カパのバランスをとる。

● 昼食例:温野菜と根菜の味噌スープ+分搗き米+ごま塩+大根おろし

  • 味噌:発酵食品。森下式もアーユルヴェーダも推奨。

  • ごま:アーユルヴェーダでは滋養・潤い・温性の代表。

  • 大根:消化を助け、体内の毒素(アーマ)を掃除。

● 夕食例:ひじきと人参の煮物+玄米ご飯+かぼちゃの葛煮

  • ひじき・人参:陽性寄り、血を補い腸の動きを助ける。

  • かぼちゃの葛煮:胃腸に優しく、甘みでピッタの鎮静にも◎。


ドーシャ別:森下式の応用食事法

ここでは、あなたの体質に合わせて森下食養を応用するヒントです。


● ヴァータ体質(風・冷え・乾燥)

  • 特徴:冷えやすい、便秘、不安、不眠、消化力弱い

  • 森下式応用ポイント

    • 温かい食事のみ(生野菜・冷水禁止)

    • ごま油・しょうが・味噌・にんじん・ごぼう・かぼちゃ

    • 断食より「少量頻回の滋養」が合う

    • 玄米はおかゆで

おすすめレシピ:

「すりおろしにんじんと葛入り味噌スープ」+「黒ごま玄米がゆ」


● ピッタ体質(火・熱・鋭さ)

  • 特徴:イライラしやすい、皮膚トラブル、下痢気味、胃酸過多

  • 森下式応用ポイント

    • 辛味・酸味・塩味を減らす(梅干し・味噌は控えめ)

    • 大根・小松菜・豆腐・冬瓜・すりおろしりんご

    • 温かいが、穏やかな冷却野菜も可

    • 玄米は軽めに、冷ますのもあり

おすすめレシピ:

「冬瓜と豆腐の葛あん煮」+「分搗き米+大根おろし」


● カパ体質(水・重さ・粘性)

  • 特徴:太りやすい、むくみ、やる気が出にくい、痰・鼻水

  • 森下式応用ポイント

    • 断食・小食が特に効果的

    • 根菜・スパイス・梅干し・漬物・ごぼう茶

    • 玄米しっかり、ぬか漬けは特に良い

    • 重い甘味や油は避ける

おすすめレシピ:

「根菜のしょうが煮」+「玄米+梅干し+ぬか漬け」


【1週間の食事プラン(玄米菜食ベース+アーユルヴェーダ融合)】

● 基本ルール

  • 主食:分搗き米 or 玄米(体調によりおかゆも)

  • 副菜:火を通した季節野菜・海藻・豆類

  • スープ:味噌、すまし汁、葛湯などで温性を意識

  • 飲み物:しょうが湯、ごぼう茶、梅湯など

  • 甘味:干し芋・黒ごまきな粉団子など自然なもの


【月曜日】

  • 朝:玄米粥+梅干し+味噌汁(白菜と豆腐)+ごぼう茶

  • 昼:人参とごぼうの煮物+分搗き米+すりおろし大根

  • 夜:かぼちゃの葛あん煮+小松菜とひじきの煮物+味噌汁(大根・わかめ)


【火曜日】

  • 朝:すりおろしりんご+葛湯(すりおろし生姜入り)

  • 昼:根菜カレー風煮(ターメリック・クミン使用)+玄米

  • 夜:焼き長ねぎとにんじんの味噌スープ+蒸しさつまいも


【水曜日】

  • 朝:黒ごまきな粉団子(玄米粉)+梅湯

  • 昼:小豆とかぼちゃの煮物+玄米+ぬか漬け

  • 夜:高野豆腐と白菜の煮物+分搗き米+すまし汁(生姜・三つ葉)


【木曜日】

  • 朝:葛湯+しょうが番茶+蒸しにんじん(すりごまかけ)

  • 昼:里芋の煮ころがし+にんじんと青菜のおひたし+玄米

  • 夜:大根と厚揚げの味噌煮+すりおろしれんこん湯


【金曜日】

  • 朝:玄米がゆ+焼き梅干し+味噌汁(なめこ・豆腐)

  • 昼:ごぼうと昆布の煮物+分搗き米+ぬか漬け

  • 夜:カブと小松菜のスープ+さつまいもと金時豆の甘煮


【土曜日】

  • 朝:りんごと人参の蒸し煮+葛入り味噌スープ

  • 昼:玄米+里芋と青菜の炒め煮+大根おろし

  • 夜:高野豆腐とひじきの煮物+蒸しレンコン+ごぼう茶


【日曜日(軽断食 or デトックス日)】

  • 朝:葛湯+金時しょうが湯

  • 昼:味噌スープ+梅干し+分搗き米(軽め)

  • 夜:おかゆ+すりおろし大根湯 or すまし汁のみ


コメント