腰痛|症状別『なぜ痛む?』因果マップ(キネティックチェーン解説)
腰痛|症状別『なぜ痛む?』因果マップ
動作ごとに、きっかけ → 連鎖(足/股/骨盤/胸)→ 組織ストレス(圧縮/剪断/牽引)→ 神経波及を時系列で可視化。臨床説明・研究設計に利用できます。
ライトグレーNoto Sans JP因果フロー印刷可
凡例(タグの意味)
ストレスの型と組織、神経波及の区別
剪断
圧縮
牽引
筋
靱帯/関節包
腱/付着部
神経/硬膜
前屈で痛い:なぜ?
洗顔・靴下・前かがみ
1
ハムストリング短縮で骨盤後傾が固定 筋
2
骨盤が丸まると腰椎屈曲が過剰になり、線維輪牽引+剪断が上昇 椎間板・後方靱帯
3
足部過回内→脛骨IR→股IRが加わると、屈曲に回旋剪断が混成
4
坐骨神経(L5/S1)が牽引刺激を受け、殿部〜下肢へ放散 神経
ポイント
屈曲だけでなく「回旋が混じる前屈」が痛みを強める。股関節を先に折る(ヒンジ)と剪断が減る。
後屈で痛い:なぜ?
体を反る・上を見る・伸展保持
1
腸腰筋短縮+下位肋骨フレアでIAP低下 筋
2
股伸展が出ず、腰椎で代償伸展→ 椎間関節に圧縮集中 関節
3
伸展位で椎間孔が狭まり、L4/L5神経根に機械的刺激
4
立位持続で胸腰筋膜に剪断が蓄積し、局所痛→放散痛へ
ポイント
「胸から反る」「腹圧を先に作る」で伸展剪断・圧縮を分散。
側屈で痛い:なぜ?
片手荷重・横倒し
1
中殿筋低下で骨盤ドロップ→ 同側腰方形筋に代償緊張 筋
2
同側椎間関節が圧縮、反対側は牽引 関節包
3
膝外反や足回内が加わると、側方剪断が増し胸腰筋膜に負荷 剪断
ポイント
「荷物は左右交互」「中殿筋を先に起こす」だけで連鎖を断てる。
回旋で痛い:なぜ?
振り向き・清掃・スポーツ回旋
1
胸椎回旋不足で腰椎に回旋代償 胸郭可動
2
椎間関節包に剪断、線維輪に回旋剪断 関節包/椎間板
3
広背筋過活動×前鋸筋低下で後斜走スリング過駆動→L5/S1ヒンジ化
ポイント
胸から回す+体ごと向ける。広背偏重を減らし前鋸/下部僧帽を起動。
立位・歩行で痛い:なぜ?
長時間立位・歩行
1
足アーチ低下→脛IR→股IRで骨盤前傾+腰伸展パターンに固定
2
椎間関節に圧縮、胸腰筋膜に剪断が持続
3
L4/L5/S1神経根が間欠的に刺激→歩行で下肢のしびれ(間欠跛行) 神経
ポイント
トライポッド接地+中殿筋プレアクティベーションで荷重分散。
座位で痛い:なぜ?
長時間座位・運転
1
仙骨後傾→腰椎屈曲保持で椎間板後方に牽引/圧 牽引 圧縮
2
梨状筋・ハム近位腱が二次的に緊張し、坐骨神経に機械刺激
3
立位へ移行時に粘弾性で“固まり感”→初動痛へ連鎖
ポイント
坐骨で座る(薄手タオル)、45分ごとに胸郭伸展+腹式呼吸。
初動痛:なぜ?
立ち上がり・歩き出し
1
不動後の筋膜粘弾性↑で滑走抵抗が増加 筋/筋膜
2
IAP立ち上がり遅延で腰椎セグメントに剪断
3
最初の屈伸で椎間板内圧が急変→局所鋭痛、歩行で馴染む
ポイント
起立前の腹式呼吸×3+殿筋等尺性→最初の数歩は小刻みに。
用語メモ
IAP=腹腔内圧。IR/ER=股・脛の内外旋。胸腰筋膜=胸郭と腰部を結ぶ強靭な筋膜。
※ 本資料は機序解説用。適応・治療は個別評価に基づいて決定してください。
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